チベット ラサ 2001.10.17 - 2001.10.20

チベットの首都

5日間に渡る厳しい車の旅の後、埃まみれになりながらようやくチベットの首都ラサにたどり着いた。一番先に目に入ったのは山の中腹にそびえるポタラ宮だった。そして想像していたより多くの近代的な建物が並ぶ町並みを見て、今まで通り過ぎたチベットの町と比べると、別の国に来たようでもあった。

ラサには漢族の住む地域と、チベット族の住む地域に分かれている。漢族居住区は近代的な建物が並び、チベット族の住む地域は伝統的な白塗りの壁のチベット様式の建物が並んでいる。個人的にはチベット族の住む地域のほうが風情があって、観光するには面白いと思った。

ラサの標高は3650メートルもある為、標高の低い町では普通にできる行動が非常に難しくなる。町を散策したり、宿の階段を上り下りするだけで、息切れが激しくなる。一番つらいことは、お寺を見て周る時である。チベットのお寺は山の急な斜面を利用して建てられている所が多く、お寺内の建物を見て歩くだけでずいぶん体力を消耗する。

ラサでは、ダライ・ラマが住んでいたポタラ宮を始め、ジョカン、セラ寺、デプン寺など見所も多いが、一番印象に残っているのは、チベットの人々の信仰心の篤さである。チベットでもっとも聖なる寺院と言われるジョカンの周りでは、圧倒されるほどの数の人々が時計回りに一心に周り、ジョカンの正門前では、門が開く前から数多くの巡礼者が押しかけて、中にお参りするのを待っていた。また同じく正門前では、五体投地と呼ばれる、両手を合わせて、頭、口、胸の順に両手をあて、最後に手を離して地面にうつ伏せになり、両手を前に伸ばすチベット式の礼拝方法を熱心に繰り返す巡礼者の姿に圧倒された。中国政府は、ダライ・ラマの写真を持つことさえ禁止しているが、チベットの人々の信仰心の篤さは変える事が出来なかったようである。


ラサ

ポタラ宮は、ダライ・ラマ5世が1649年に住みだしてから、1959年にダライ・ラマ14世がインドに亡命するまで、歴代のダライ・ラマの住居であり、政治を執り行う場所である。また歴代のダライ・ラマの霊塔が祭られる所でもある。

ポタラ宮の一部である、紅宮の屋上にて。

デプン寺で窓から顔を出している僧侶。

セラ寺の掛け軸。

セラ寺で壁を白く塗っている僧侶達。バケツに塗料を入れて、中身を思いっきり壁に投げつけている。

ラサの市場では、色とりどりの野菜が売られている。台所があれば、いろいろ買い物をして料理をしたいところである。

私達のお気に入りの水餃子がものすごくおいしい店の前のスパイス売り場。店の中で水餃子を食べていると、唐辛子が風に乗って入ってきて、おもわずくしゃみが出てしまった。

屋根の下に見事な飾りを丁寧に塗り上げている職人さんは、足場の不安定な所に立っている。

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