スイス ツェルネッツ 2000.8.11 - 2000.8.13
2000.8.24 - 2000.8.28

自然に一番近い町

ツェルネッツはスイスの西に位置し、イタリア国境に近い。町はインターネットカフェなど存在しない程小さく、のどかで落ち着ける所である。スイス唯一の国立公園がすぐ隣り(宿の窓から見える)にあり、また町の周りには、いくつものハイキングコースがある。

他の地域では、高い山の上までゴンドラやスキーリフトがあり、真剣なハイキングをしたい人々にとっては、がっかりすることが多くあるが、ツェルネット周辺の山々には、スキーリフトはもちろんのこと、山小屋やレストランもほとんど存在しない。一番自然に近い、スイス・アルプスを経験するには、抜群の町である。

ツェルネッツには、2度訪れた。1回目に来た時は、2日連続できつい山登りをし、ひざが痛くなったため、訪れたかった国立公園は、数日後に合流する友人たちとのハイキングの後に行くことにして、インターネットカフェのある、スイス・ダボスでの休養へ向かった。

友人たちとのハイキングを終えたあと、またツェルネッツに戻り、国立公園のハイキングをしている途中、今度はひどい靴擦れになり(登山靴の内底を替えたのが失敗)、予定をのばしてツェルネッツで数日間休息することにした。

2度目に訪れた時には、個人宅で部屋を間借りしたのだが、2人部屋としてはスイスでは一番安く(一泊一部屋50スイスフラン。それより安いのはルガーノでのドミトリーが二人で40フラン。チューリッヒやルツェルンのバックパッカーの宿より全然安い)、しかも居心地が抜群の所に宿泊することが出来た。台所も使わせてもらい、久しぶりに料理をして食費もかなり浮かすことが出来た。

宿泊先:
Jurg and Burga Hummel
Runatsch 148
7350 Zernez
Tel: 081 856 18 74


 Piz d'Urezzaへの日帰りハイク
  

アルプスでのんびりと草をはむ牛たちは、他の国で狭くて臭い牛舎で育つ牛たちや、太るために化学品やプラスティック・牛の糞や牛肉のリサイクルを食べさせられる牛と比べて、幸せそうだ。

Piz d'Urezzaの頂上には、山の名前と標高が刻まれた十字架がかかげられている

Macunの湖への日帰りハイク

この日帰りハイクは、今までの中で一番景色がすばらしかった。距離的には、少々長く(16キロ)、所々急な昇り降りがあり、かなり体力が必要だ。しかし、すばらしい湖の景色と、見晴台からの眺めを見るためには、苦労する価値がある。

Macunの湖は、2000年8月1日に、スイス国立公園の一部に追加された。
 
  

Macunの数多くある湖のひとつLais d'Immexの脇を歩く。背後の山が湖に反射されている。

今日のお昼のスポットからは、Macunの湖群のうち、5つが見渡せる場所である。2600メートルの山の上にある湖は、まるで真珠のネックレスのようであった。

今日の最高地点(2945メートル)の見晴台にて。ここまでの上りが怖かったので、ここからの下りはもっと怖いかもしれないと思っている所である。

スイス国立公園

国立公園が数多くある、アメリカ西海岸からやって来ると、これだけすばらしい自然があるスイスで、国立公園がひとつしかないというのは、驚きだった。国立公園という概念は、アメリカから始まったようだ。アメリカのイエローストーン国立公園は、世界初の国立公園でもある。

スイス国立公園は、野生動物の宝庫である(らしい)。私達が訪れた時は、肉眼ではほとんど違いが分からない距離に、鹿やスタインベックやシャーモワーの群れが見えた。運良く、その日出会ったハイカーが、双眼鏡を貸してくれたので、なんとなく違いが分かったが、そうでなければ、いったい何を見ているのかまったく分からなかったであろう。マーモットは、登山道のすぐ脇に巣を作っているので、あちらこちらでかわいい姿を楽しませてくれた。

狩猟が解禁になる秋には、近所の野生動物が、国立公園まで逃げてくるという情報は、宿で会った観光客が教えてくれた。

近づく冬に向けて、体に脂肪をたくわえるマーモット。ころころと太ったマーモットが、必死に野原を走り周る姿は、滑稽でもある。

多分シャーモワーの親子。シャーモワーは、比較的物怖じしない、スタインベック(Ibex)と違い、なかなか近くでみる機会が少ない動物である。

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