スイス | スイスの印象 | 2000.7.1 - 2000.8.31 |
スイスを後にして 宇宙人になる スイスに入って驚いたことは、周りの人々にじろじろと見られたことだ。そのじろじろの見方がはんばではない。まるで宇宙人でも見るように、目を見張って見つめて、私と目があっても、「あっしまった」というような、はじる気配はもうとうない。 登山客しかこないような小さい町に行くと、レストラン中が振り向いたりして、まるで私は有名人。そして、子供は夕飯もそっちのけで、私を凝視している。どうして親が怒らないのか不思議だが、同じことを大人もやるので、失礼なことという認識がないのであろう。 今まで住んだり、訪れた国では、まったく見られることがない(アジア・カリフォルニア)か、たまに見られても目が合うとにっこりと笑う(アメリカ・イギリス・パリ)ケースがほとんどだったので、これはとても不愉快な経験だった。 スイスに足掛け2ヶ月いた間、対処法をいろいろと変えてみた。最初は気がつかないふりをして無視をした。そのうち、あまりにもぶしつけに見る人には、にらみ返してみた。じろじろ見る年配の人には、スイスジャーマンで「こんにちは」と笑顔で言うと、一瞬沈黙したあと大抵笑顔で返事をしてくれた。もちろん、無視する人もずいぶんいるが。 こんなに日本人観光客がいるのに、なぜここまで見るのかとても不思議だ。スイスの皆さん、もうちょっとマナーを身につけてほしいです。 確かに清潔だけど スイスは噂どおり、どこにいっても清潔な国だった。家の窓からは、色とりどりの花に溢れるプランターがぶら下がり、落書きはほとんど見当たらない。バスも電車も本当にきれいで、感心した。 しかし、しばらくすると、なにか物足りない気分になった。あまりにもきれいすぎて、つまらなくなったのだ。 唯一人間的な匂いのする街、チューリッヒは私達のお気に入りとなったが、後日出会った、チューリッヒ出身のおばさんに言わせると、「チューリッヒはスイスではない」そうである。彼女にとってのスイスらしい街とは、9時にはお店が全て閉まうような、静かな街のことを指すそうだ。 スイスの後にやってきたオーストリアで、酔っ払いのおじさんが、駅で歌い出したら、別の酔っ払いのおじさんが、競争でもするように大声を上げて歌いだした光景をみて、「ああ、これはスイスでは見られないなあ」と嬉しくなってしまった。 |
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