スペイン | マドリード・トレド | 2000.12.31 - 2001.01.3 |
マドリードで迎えた新年 大晦日のお昼時にマドリードに到着した。マドリードは安宿がたくさんあるので、何か見つかるだろうと予約を入れずにやってきたが、最初に行った所は満室で、二つ目の宿ではシングルベッドの部屋しかなかった。なかなかきれいな部屋だったので、久しぶりにシングルベットをふたりでシェアすることにした。 次の大仕事はリスボンまでの夜行列車の券を買うこと。駅の案内所で席の種類と値段を教えてもらってから(片言のスペイン語と絵を書いて格闘)、国際列車の窓口で順番を待っていると、前の人がどうやら満席で途方にくれた顔をしている。なんだかいやな予感がするなあと思っていると、案の定1月2日のリスボン行きの夜行の席はひとつも開いていないといわれてしまった。実はウェスが1月6日から1週間ロンドンの友達とフランスのシャーモニーでスキーをする約束をしている。なるべく早くリスボンへ行き、スキーの為の航空券か電車の券を買わなくてはいけない。しかたなく、一日後の券を買うことにした。 ポルトガルの後は、南スペインを通ってモロッコへ行く予定だ。しかし、モロッコの情報がひとつもないので、英語の本を売っている本屋へ行きガイドブックを探したが、なぜかモロッコのガイドブックだけ英語版が見つからない。もうひとつの本屋を探して45分位歩いたが、ガイドブックに載っている住所にはもう本屋はなくなっていた。この先、英語のガイドブックを売っているお店があるかは分からない。 なんと言っても今日は大晦日。一年の締めくくりはやはり和食といきたい所だ。スペイン語しか話せない受付の心優しいおじさんにいろいろと手伝ってもらい、お目当てのお店は今日は閉まっていることが分かる。うーん、数ヶ月ぶりにおいしい和食を食べようと盛り上がっていた気持ちが、一気にひしゃげてしまう。 ようやくショックから立ち直ってから、町に出て年を締めくくるにふさわしいレストランを探す事にした。タパスは食べ飽きたのでいやだとなると、他の店は軒並み閉まっていて選択肢がやけに少ない。1時間半位夕食を探して歩き回った頃、ようやく閑散とした道の先に数軒明かりが見えてきた。開いているレストランだ!しかし、お店の前のメニューを見ると今日は大晦日の特別メニューしかなく、どこもひとり1万2千ペセタから2万ペセタ(7600円から12000円位)もしてしまう。前日までクエンカでは1300ペセタでおいしいコース料理が食べられたのに、今日はゼロがひとつ余分についてしまっている。途方にくれて歩いていると、ウェスが遠くにインド料理の看板を見つけた。ここは4700ペセタでコース料理を出している。これでも私達にとっては途方もなく高いが、この時点での選択肢は、暖かいインド料理か宿に置いてきたりんごとみかんのふたつしかない。 一年の締めくくりだし贅沢することにしてお店に入ったのはいいが、あまりに混んでいて、サービスが遅く。テーブルに通されるまでにまた30分以上、席についてから最初のコースが出てくるまでにまた30分近くがたっていたと思う。食べ始める頃には、今日の疲れが出たのか二人とも食べながら寝てしまいそうだった。気が付くともう11時45分になっていた。デザートをスキップして会計を済まし、年越しのカウントダウンをする為に人々が集まってパーティーをしている、プエルタ・デル・ソル広場まで全速力で走らなくては! 重たいお腹を抱えて走った二人の努力も空しく、まだ広場からは遠い暗くて静かな道をひたすら走っている時に、遠くの方で人の歓声と車のクラクションの音、そして花火や爆竹の音が聞こえてきた。「新年だ!」間に合わなかった。とりあえず、その場で二人で新年の挨拶を交わし、今度はゆっくりと広場へ向かった。 広場の近くまで来ると、すでに多くの人が、シャンパンの瓶を片手に持ちながら酔っ払って帰ろうとしている所であった。もう広場は誰もいないのかもしれないが、どういう雰囲気だったのかだけでも知りたいと思って広場に向かった。誰もいないという心配はまったくなく、まだまだ浮かれ騒ぐ群衆に行く手をふさがれて、広場に入るのが難しく、いったん入ったら宿方面に抜けるのも難しいくらい人に溢れていた。広場に建つ銅像の上には、人が数人へばりついていたし、また別のコーナーでは若い男がストリップをしようとしていた。広場の真ん中には、何千本もの空き瓶が割られて投げ捨てられていた。これはそういう習慣なの?あっちもこっちも陽気でまぬけな酔っ払いばかり。なんだかこちらまで陽気でまぬけな気分になってきた。 本当に今日はまぬけな一日で一年を締めくくってしまったが、少なくとも2001年は陽気な幕開けで始まった。今年も良い一年になりますように。
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トレド | |
トレドの町の様子。四角い建物は要塞Alcázar。今は兵器博物館になっている。 | |
Santa Iglesia Catedral Primada の外観は特にすばらしいという感じがしないが、内装は豪華で驚いてしまう。寺院の中に入るのは無料だが、4箇所チケットを前もって購入しておかないと入れない所がある。充分払う価値はあり。 |
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