ポルトガル オビドス・ナザレ・コインブラ 2001.01.06 - 2001.01.11

ちょっとだけ一人旅

ウェスが友人のティムと、フランスのシャーモニーでスキーをしている間、私は一人でポルトガル中部の町を旅行することにした。

ずっと二人旅だったので、いきなり一人になるのはちょっと緊張した。前の日から電車の時間を調べて、切符も買っておいたうえに、当日はかなり早めに駅に着き、もうこれでばっちりだなと内心思っていた。しかし、乗り換えの駅で新聞を読みながら次の電車を待っていたのだが、駅員さんに教えてもらったプラットホームには出発時間間際になっても電車がやって来る気配がなかった。おかしいなと思ってきょろきょろしてみると、なんと長いプラットホームの一番後ろの方に、2車両しかないボロボロ電車が停まっているではないか。も、もしかしてあれ?と思って歩き出した時にはすでに遅く、ボロボロ電車はヨロヨロと出発してしまった。

次の電車まで2時間以上あった。

しかし、電車に乗り遅れたおかげで、オビドスの駅でトロントからやって来た、カナダ人の女性二人連れと出会うことが出来た。二人は一緒にいてとても楽しい人達で、一緒に宿を探したり、食事を共にして、一人旅最初の日々を寂しい思いをする暇がなかった。一人は佐渡島で英語を教えたことがある女性で、私たちがこれから行きたいと思っている、ネパールや南アメリカのあちこちでハイキングをしたことがあり、とても貴重な情報を得ることが出来た。

オビドスの後に訪れた海辺の街ナザレでは、まったくひとりで数日間過ごした。観光はひとりでも充分楽しめるのだが、レストランの食事はひとりではどうしてもつまらない。特にレストランが満員で、私以外のお客さんが全て友人や家族同士で楽しそうに食べている時など、むなしさがつのる。

ナザレを出発する時に、一人旅の日本人女性と出会った。偶然彼女も同じ所へ向かうところだった。次の目的地コインブラは古い大学町だったが、町や観光スポットはあまり面白くなく、ご飯を共にした康子さんとの会話が唯一の楽しみだったと言えるかもしれない。あまりにもやる事がなくて、がらがらの映画館でポルトガル語字幕のアメリカ映画を見た。ヨーロッパの多くの国は、外国映画を現地の言葉に吹き替えしてしまうので、映画は長いこと見ていなかった。しかしポルトガルでは、テレビでも字幕を付けて、オリジナルの言語で放送するので、とても助かる。


オビドス

町を囲む城壁の上からみたオビドスの町並み。小高い丘の上にあり、こじんまりとしていて、落ち着く町である。駅からは標識が出ていなくて迷子になりそうになったが、振り返ったら丘の上に城壁が見えて無事たどり着いた。

オビドスのメインストリート。お土産物屋さん、レストラン、ペンションがたくさん見つかる便利な道。

楽しい旅の友、ミシェルとマンジット。次の行き先が同じならずっと一緒に旅行したかった。
ナザレ

独特の民族衣装を来たおばあさん。このおばさんだけでなく、年配の女性は驚くほどの人数がカラフルなミニスカートの衣装を身に着けていた。まるで、町会とかで「みんなで民族衣装を着ましょうね」と取り決めたかのようだ。このナッツ売りのおばさんはおしが強くて、思わず買ってしまったが後から思えば高かった。

海岸にとても似合う家。ナザレは大西洋沿いの漁村から、多くの観光客がやってくるビーチリゾートへと発展したようだ。漁村を想像して来るとがっかりする。おいしい魚介類が食べられると聞いてやって来たが、期待は裏切られなかった。いわしの炭火焼がおいしかった!これでごはんがあれば完璧。

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