ミャンマー | ヤンゴン | 2002.1.19, 1.31-2.3 |
現在ミャンマーへの陸路での入国は、タイ国境近くのいくつかの町への一時入国以外は認められていないので、空路での入国に限られる。私達は滞在中のバンコクで格安航空券を購入し、ビザを取得した(申請の翌日に発行)。
ミャンマー入国時に一番面倒なことは、アメリカドルからFEC(外貨交換券)への強制両替がある事だ。私達が入国した2002年1月時点では、一人あたり200アメリカドルを替えなくてはいけない。FECからドルへの最両替はレートがかなり悪くなるし、バックパック旅行で2週間滞在した場合一人あたり約150ドルしか必要ないと聞いていたので、二人で100ドル分のFECが余ってしまう事になる。ガイドブックや他の旅行者によると、この強制両替をしないですむ方法が2つある。ひとつは入国審査の後係員の目を盗んで強制両替エリアをすり抜ける方法。もう一つは両替担当者に袖の下をUS$5程渡し、200ドルの所を100ドルで勘弁してもらう方法だ。一つ目の方法は係員の数も多いしかなり運が良くないと成功しない。私も試みたが、まず両替所に行きお金を探している振りをして、係員が横を見た隙に外に出ようとした。しかし別の誰かが見ていたようで、後から追いかけて来てつかまってしまいパスポートを交換所の係員に渡されてしまった。次に2番目の方法をウェスが試みた。200ドルの他に5ドルの現金を係員に渡し、一人100ドルに出来ると聞くと、何の返事もなかったが200ドル分のFECと共に二人のパスポートを返してくれた。後に会ったアメリカ人女性と日本人女性は、交換所の人にどうしてもFECに交換したくないとお願いしたらそのまま通してくれたそうである。
なるべくFECを少なく両替したほうがよい理由がもうひとつある。ブラックマーケットでミャンマーの通貨チャットを購入する場合、アメリカドル現金の方がFECより両替率がかなり良い。私達が両替した所は現金では1ドルあたり685チャットもらえるのがFECでは655チャットしかもらえないのだ。場所によっては1ドルにつき50チャットの違いがある所もあった。
FECやドル現金をミャンマーの通貨チャットに両替するには多少の注意が必要だ。ヤンゴンに泊まって数ヶ所のレートをチェックする時間があれば問題ないが、私達は早朝にヤンゴンに着いてその日のうちにバスで移動すると決めていたので、両替のオプションが限られていてかなり悪いレートで両替するはめになってしまった。空港からのタクシーはFEC払いが可能だが、最初の目的地であるバゴー行きのピックアップが出発する所は町から1時間位離れた何もない所で両替商はもちろんなかった。途中でタクシーの運転手に連れて行かれた所は、1FECが600チャット、後でバスでヤンゴンに行った後に近くにあったホテルの従業員に教えてもらったブラックマーケットでは、1FECが655チャット、現金だと685チャットだった。そして後で旅行者に聞いた所によると、ヤンゴンのホワイトハウスというゲストハウスでは1FECが690チャットで両替えしてくれるという事だ。
教訓として学んだ事は、多少余分に交通費がかかってしまっても、ヤンゴンにまず行ってから何ヶ所かの両替のレートを確認してからバス乗り場に向かった方が、結果的には得する事になる事だ。
空港でひろったタクシーの運転手は、むちゃくちゃレートの悪い両替商に私達を連れて行った後、バゴー行きのピックアップ乗り場で私たちをおろした。この時ピックアップの運転手と何か話して、バゴーまでは荷台に乗ると一人300チャット、助手席だと一人500チャットと言う。バスのスケジュールだけ確認してから両替商を探すつもりでいたので、今は乗らないというとかなりしつこく乗るように勧めるのでおかしいと思ったが、実はこのピックアップは一人150チャットしかかからないのだ。
しかしこのタクシー運転手以外のヤンゴンの人々は皆とても親切で感激の連続だった。そして英語を上手にしゃべれる人が多いのにも驚いた。サングラスを売っていたおじさんには自分たちが今いる場所とヤンゴンへの市バスでの行き方を教えてもらい、両替商も探してくれたが、残念ながらこの近くにはなかった。バス停でバスを待っていたが、バス番号がビルマ数字で書かれていて苦労していると、話しかけて手伝ってくれた人もいた。バスの中では行き先によって値段が変わるので、地図を見せながら格闘していると、また別の英語をしゃべる人が手を貸してくれただけでなく、私達は高額紙幣しかなく充分なおつりがない車掌さんが困っていると私たちのバス代まで払ってくれたのだった。この後にもちょっと困っていると後から後から助け舟が現れたのだった。
ヤンゴン 写真は2週間後にヤンゴンに戻って来た時に撮った物。 |
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シュエダゴン・パゴダはミャンマーで最も信仰を集めるパゴダのひとつ。仏塔の最上部には何千ものダイヤモンド、ルビーやヒスイが散りばめられている。 | |
シュエダゴン・パゴダのルビーの目の仏像前で祈る人々。 |
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