ミャンマー ニャウンシュエ(インレー湖) 2002.1.22 - 2002.1.24

湖の民

インレー湖はヤンゴンからバスで北に約18時間行った所にあるシャン高原と呼ばれる海抜1000メートルを超える高原にあり、朝晩はかなり冷え込む。自然が豊かでトレッキングをしていると、パパイヤ、ジャックフルーツ、ココナツ、さとうきび等がたわわになり、畑ではいろいろな種類の野菜が育っている姿が見られる。また、湖の民とも呼ばれるインダー族のほかにもシャン族、パオー、タンユー、ダヌーなどの少数民族が住んでいる。

インレー湖観光の拠点となるニャウンシュエは、とても落ち着ける小さな町でまだ観光づれしていない所がとっても良かった。ヤンゴンからバガン、マンダレーと観光都市ばかりを周ってインレー湖にやってきた日本女性は、今まではミャンマーがあまり好きになれなかったが、インレー湖に来て初めて、ミャンマーに来て良かったと思えるようになったと言っていた。帰りのフライトの日付を変更しようとも考えているようだったが、実は私達もミャンマーに2週間はちょっと短すぎるなと思い始めたところだ。

インレー湖とその周辺を見るのに、私達はトレッキングとボートツアーに参加してみた。

トレッキングガイドは他の観光客が薦めてくれたニニウィンという若い女性だ。朝7時に集合し、馬車で山の近くまで行き、そこから歩いて洞窟寺院、パオー族の集落、葉タバコを作っている家、さとうきび工場を訪れ、そして数多くの畑を通り過ぎ、帰りはボートでニャウンシュエへ戻るという盛りだくさんの内容だ。参加料は一人US$5で、時間はグループの進むスピードにもよるが、ニャウンシュエへ帰るのは大体6時〜6時半位になる。日差しが強いので帽子と飲み水は欠かせない。

このトレッキングではインレー湖岸がいかに肥沃で豊かな実りを人々に与えているかを実感しただけでなく、まだ観光客づれしていない少数民族の子供達がすばらしい笑顔で挨拶をしてくれたことにとても感激した。珍しい外国人に「バイバーイ」と手を振って、出迎えてくれる山の子供たちは、本当にかわいかった。今までトレッキングをしていて子供からお金やペンやキャンディーをくれと要求されなかった所は、ここインレー湖しかなかった。まだまだ不用意に物をあげる観光客が少ないのであろう。しかしこの状況もいつまで続く事か。現に一緒にトレッキングに参加したフランス人の男性一人が、子供に飴をあげて友達に怒られていた。きっと何も考えずに物を上げているのは彼だけではないだろう。

ボートでのインレー湖めぐりでは、高床式の水上集落に住むインダー族の村や、水上に作られた畑の数々を目のあたりにして、いかにインレー湖がインダー族の生活に深く結びついているかを実感した。私達が訪れた一月は乾期なので湖の水位も低く、高床式の家は2メートル程湖から浮いている。そして、湖に浮く畑には本当に驚いた。湖の上にトマトなどがなっているのはとても不思議な光景だった。ガイドブック旅行人シリーズメコンの国によると、畑は水草が根を張って自然にできた浮き島に草をのせ、湖の泥で固めた所に野菜や果物を栽培するそうだ。そして畑が流されてしまわないように長い棒を突き刺して湖の底に固定してある。また毎日別の湖畔の村で市場が開かれ、周辺の村々の人はボートで新鮮な食料品や日用品の買出しに出かける。私達もおやつなどを仕入れた。他には織物工場や銀細工の工房、ジャンプして輪くぐりをする猫達がいるガーペー寺院を巡るのが主なボートトリップのコースである。

インレー湖は人々の人柄の良さ、自然の豊かさがすばらしくミャンマーの中で私達の一番のお気に入りの場所となった。

インレー湖

足でボートを漕ぐ技術は、インレー湖でしか見られないインダー族独特の物だそう。

湖の真中に突然現れた水上集落。

ガーペー寺院では20匹程の猫がいて、観光客が来ると輪をくぐり抜ける技を披露してくれる。

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