イタリア ベネチア 2001.06.29 - 2001.07.01

ベネチアで迷子

以前ベネチアに始めて来た時には、雨が今にも降りそうな冬の天気の中で、迷子になるのを楽しみながら足が動かなくなるまで町の散策をした記憶がある。今自分がどこにいるのかまったく分からなくても、狭い路地をくねくねと歩いていると、いつの間にか見覚えのある場所にたどり着いた。それがとても楽しくて、ベネチアでは迷子になりながら歩くのが一番楽しいと思ったものである。

しかし今回真夏の観光シーズンにやって来ると、少し様子が違っていた。涼しいドロミテの後にやってきたせいもあり、毎日蒸し暑くて歩くのが億劫になる天気の上に、歩いても歩いても観光客が前に立ちはだかる。しかも一緒に歩いているウェスは迷子になるのが大嫌いで、ベネチアいるといらいらすると言い出す。不思議と電車で出会ったアメリカ人観光客の何人かはウェスと同じ感想を持ったようで、まるで観光客用に作られた町で、人が住んでいるという雰囲気がまったくないという事を言っていた。唯一真夏のベネチアに良い印象を持っていたのは、後日ドロミテからジェノアに向かう途中の電車で知り合った、パリ在住のももよさんで、手芸に興味のある彼女はベネチアの手芸・工芸作品にとても感銘を受けていた。

ベネチアは一回訪れればそれで充分かな、といのが私の印象だった。


ベネチア

ベネチアの運河と両脇に並ぶ、色とりどりのきれいな建物。迷子になりながら運河沿いに散歩するのを楽しいと思う人もいるし、いらいらする人もいる。

次のお客さんを待つゴンドラの列。私達は乗らなかったので値段は分からないが、市民の足であるヴァポレット(ボートのバス)に乗れば、安い値段で運河からの町を楽しむことが出来る。

ムラノ島のガラス職人がガラスの馬を作っている所。ガラスを溶かすオーブンのある部屋は蒸し風呂のようで、長居は出来ない。しかし、手馴れた作業は見事で、見飽きない。

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