ギリシャ アテネ 2001.05.30 - 2001.05.31

中東からヨーロッパへ

エジプトでの最後の数日間は、正直言って辛かった。熱さと汚さと人々のしつこさにはそうとう嫌気がさしてきていて、ギリシャに行く日を心待ちにしていたものだ。一時、精神的な疲れがあまりにも大きく、旅行を続けることさえおっくうになったりもしていた。同じ日にエジプトを去り、カナダへ帰るライアンとカイロ空港でお別れをしてアテネへ向かった。

アテネに行った事がある人は皆、アテネには出来るだけ短く滞在して次の目的地に向かった方が良いと言う。しかしエジプトからやって来た私達にとってアテネの町は楽園のように見えた。中東にいる間に知らないうちに飢えていた物が全てアテネにあったのだった。では、アテネに来て気が付いた、飢えていたものを以下にリストアップしてみる。

  • 本を読みながら、のんびり出来る居心地の良いカフェ
  • ノースリーブや足の出る服装が出来ること
  • 花屋さん
  • カラフルで自由な服装をして、好きなように出歩ける女性達
  • このパンはロバの糞が落ちている道路脇に落とされていたかもしれないと心配しないで食べられるパン
  • 宿の窓からごみが一杯見えない
  • 宿の窓から顔を出して、「ああまた違う都市(又は国)にやって来たと心をときめかせる
  • 男性からじろじろと変な目で見つめられない
  • 道で「ようこそ!」「どっから来たの?」「タクシー!?」「何探しているの?」と一分おきに聞かれない
  • ウィンドーショッピングをしていて、ああこれいいなと思える物がある
  • 朝の4時にスピーカーから流れるにわとりの首をつぶしたような信者を呼ぶ祈りで起こされない(注:町によってはすばらしい声の人もいる)
  • 食べ物が高いけどバラエティーがあり、おいしい
  • 宿が清潔で落ち着いて寝られる
  • お店で値段が決まって、値段を聞くたびに「この外国人にはどれだけふっかけられるかな」と考えているあのいやな沈黙の数秒がない
  • シャワーを浴びた後、きちんときれいになった気がする
  • 町を歩いていて汗だくにならなく、空気の汚れで顔が真っ黒にならない
  • ハエと蚊に夜中何度も起こされない


アテネ

私達が泊まった宿の近くにあったkapnikarea教会のフレスコ画。

アクロポリスへ行く途中には、こういうおしゃれなレストランやカフェがたくさん並んでいる。

アクロポリスの丘の上に建つパルテノン神殿。保存状態の一番良い部分は大英博物館にあるそうだ。

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