フランス ボルドー地方 2000.11.25 - 2000.12.2

ボルドーで酔っ払う

カリフォルニアの大学時代に、一般教養の単位の為ワイン学のクラスを取ったことがある。アメリカでも有数のワインの産地ナパバレーの近くの学校だったせいか、ワイン学とブドウ栽培(Viticulture and Enology)という専攻があり、それの一番基本のクラスを受講した。

自分の専攻(コンピュータ・サイエンス)のクラスはいやいや取っていたものが多いなかで、ワイン学のクラスは毎回受講するのが楽しみな貴重な存在だった。ワインの作り方から始まって、世界のワイン産地の勉強などを経て、最後はワインの試飲で学期を締めくくる、覚えることが多くて大変だが、とても役に立つクラスだった。

友人がカリフォルニアの家に遊びに来た時や、結婚記念日などの特別な日などに、ナパ・バレーまで遠出することがよくあった。メイン・ロードにぎっしりと並ぶワイナリーではどこでも5ドル位出して、そこで作られたワインを試飲することが出来る。ワインを購入すると試飲分はただになる所が多い。

フランスでも有数のワインの産地であるボルドー地方に来た時は、ナパ・バレーと同じようなシステムで試飲をいつでもどこでも出来るのだろうと想像してきたが、実際には違っていた。まず一般観光客が試飲出来るワイナリーが限られている。出来ても時期により閉まっていたりして、開いている所を見つけるのが難しかった。ボルドー地方の中でもより優れたワインを作ると学校で教わった、Médoc地域ではあちこち運転してもお目当てのワイナリーがなかなか見つからず、結局諦めて近くのワイン店に入った。ワインのクラスで習ったChâteau Margaux のワインはなんと1700フラン(2万5千円位)もする!これじゃあ試飲も出来ないわけだ。

Médoc地域のワイナリーは建物からしてお城のような所が多く。いかにこの地域のワイン産業が豊かなのかを目の当たりにした。残念ながらこの日カメラを持っていくのを忘れたので写真が一枚もない。

結局試飲をするのに一番便利だったのは、宿泊先の近くのSt. Emillion の観光案内所で教えてもらった、ふたつのワイナリーだった。St. Emillion 地域のワインはMédoc地域と比べて値段も全然安い。ワイナリーには地下の石を削って作った、ワイン貯蔵用の大きな洞窟があり、洞窟ツアーもなかなか面白い。この洞窟はナパ・バレーでは絶対見れないおもしろいものだった。ワインにかける情熱の深さに感激してしまった。残念ながらこの日もカメラを忘れてしまったので、洞窟の写真はない。

結婚記念日ディナーで挽回

ボルドー地域滞在中に、私たちの7回目の結婚記念日を迎えた。毎年結婚記念日には特別なことをしているのだが、今年は世界旅行自体がとっても特別なので、特にやることを考えつけなかった。結婚記念日当日はどうしても連絡をとらなくてはいけない用事があり、遠くて混んでいる、ボルドーの町まではるばる出かけた。

ボルドーの町のインタネットカフェはとても良かったのだが、それ以外見つけたいものが見つからなかったり車で迷子になってとんでもない所へ行ってしまったりして、心身疲れる最悪の日となってしまった。今夜は疲れたからスーパーで何か買って自炊しようといういことになり、また迷子になりながらようやくスーパーを見つけた。しかし帰る途中、このままでは最悪の結婚記念日になってしまうから、St. Emillion の町で記念の夕食をしようという事になった。

観光案内所でもらったパンフレットを頼りに数ヶ所車で探したが、どのレストランも閉まっていた。やはり最悪の日は最悪の状態で終わってしまうのかと危惧していたら、町の中で唯一開いているレストランを発見(Le Clos du Roy restaurant 住所:12 rue de la petite Fontaine, St. Émilion 電話: 05-5774-4155)。入ってみたら蝶ネクタイをした正装のウェイターさん達がいて、なかり場違いかと思ったが、彼らは全然気にする風もなく、また他の観光客もカジュアルな格好の人達がいて助かった。結果的には、ここの料理とサービスは両方ともすばらしく、思いがけなくすばらしい結婚記念日の終わりとなった。

次の日の昼に、前日の夕飯用に買った魚を料理して食べたら、とってもまずかった。結婚記念日の夜をこのまずい魚で終わらせなくて本当に良かった。

今回はカメラを持っていくのを度々忘れたので、あまり写真がない。

St. Emillion

町の教会の塔から見下ろした、St. Emillion の町並み。町の外側には見渡す限りのぶどう畑が広がる。

戻る2000年旅行記目次ヨーロッパの地図ホーム

  Copyright © 2000-2002   Wes and Masami Heiser.   All rights reserved.