中国 広西省・桂林・陽朔 2002.06.21 - 06.24

墨絵の世界

中国の名所の中で、一番行ってみたいと常々思っていたのが桂林だ。墨絵で見るような、石灰岩の山がニョキニョキと天に向かってそびえ立つ姿を見てみたかったのだ。実際に来てみると、石灰岩の山は思ったより広い、駅があり大きな町である桂林の北から、バスしか通らない陽朔という町の南まで約80キロに渡って見られることを知った。

桂林の宿泊施設は、主に中級から高級ホテルに限られ、バックパッカーは桂林の約70キロ南にある陽朔に泊まる。陽朔には安宿、西洋料理を出すレストラン、パブ、土産物屋が並ぶ西街という通りがある。香港からすぐに陽朔にやって来た人は、余りにも西洋化した町にがっかりする人が多いが、2ヶ月間中国の田舎を周り、毎日油っこい中華料理ばかり食べていた私達には突然外国に来たみたいで、新鮮な経験だった。宿も清潔で安く、長居して旅の疲れを取るには良い所だ。私達はビザが切れてしまうので、3泊しか出来なかったが、時間があればあと数泊していろいろな所を探索したかった。

陽朔からは貸し自転車、バイク、ボートクルーズなどで周辺の見所を周る事が出来る。ガイド付きの自転車ツアーもあるが、私達は地図を買い、二人で自転車で周った。町を少し離れると畑が広がり、畑から聳え立つ石灰岩の山を自転車で周るのは、本当に楽しい経験だった。

桂林と陽朔の間にはバスが頻繁に出ている。このバスがくせもので、本当は7.5元の運賃のはずなのに、外国人と見ると10元から15元とぼってくると教えてもらっていた。予想通り乗る前に値段を聞いたら10元と言われ、いや7.5元のはずだと反発すると、今度は荷物が余分に2元かかると言い出した。とりあえずバスに乗り、他の客がいくら払うか見ていると、大きなスーツケースを持っている中国人でも7.5元しか払っていなかったので、私達も二人分15元を渡した。バスの添乗員はいろいろと文句を言い続けたが、最終的には諦めた。陽朔から桂林へ戻るバスでは、二人で15元払っても何も言われなかったので、添乗員と運転手がどの位悪どいかで支払う金額は変わるようだ。中国の田舎ではぼろうとする人にはほとんど会わなかったが、長江下りの途中で船が停泊する町や、桂林など観光客が大挙して押し寄せる町では、当たり前のように外国人と見ると値段をふっかけて来る。騙そうとする人々にも頭に来るが、そういう傾向を作り出すきっかけとなったのは、私達観光客にも責任はあるのだろう。

陽朔の南約8キロの所にある月亮山へは、自転車で簡単にたどり着く事が出来る。
月亮山の頂上から見た景色。

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