中国 甘粛省敦煌・新彊ウィグル自治区トルファン 2002.07.25 - 08.01

シルクロード

敦煌

中国の長安(現在の西安)からヨーロッパを結ぶ重要な交易路であったシルクロード。敦煌はシルクロード上のオアシスに出来た町であり、中国で最古の仏教遺跡である、莫高窟には世界中から観光客が訪れる。私の頭には、敦煌と聞くと神秘的な砂漠のオアシスというイメージがあったのだが、実際に来てみると町自体は他の中国の近代化した町と変わりなく、最大の目玉である莫高窟は団体客であふれ、残念ながら期待は裏切られた感じだ。莫高窟にたくさんある洞窟は全て鍵がかけてあり、ガイドに付いていかないと中には入れない。大足と大同と仏教遺跡を見てきて、敦煌はこれらの遺跡より勝ると聞いていたので、期待があまりにも高すぎたのかもしれない。仏教彫刻・壁画で比べれば、個人的には北京の近くにある大同の彫刻と壁画の方がすばらしく思えた。敦煌でのハイライトは、西千佛洞という別の仏教遺跡(ここ自体は大した物を見られなかったが)から歩いていった砂丘だった。

西千佛洞から30分程歩くときれいな砂丘が広がる。砂丘を登りだした私。
砂丘の上から北を眺めた所。まさか中国に来て、モロッコで見たような砂丘が見れるとは思わなかった。


トルファン

シルクロード上のオアシスであるトルファンは、葡萄で有名な町である。中国でも一番高度が低く、一番気温が高い土地でもある。一番高度が低い所は、マイナス154メートルで、世界でも死海の次に低い場所だ。近くには、昔ウイグル人の王国の都があり、人口の約半分はウイグル人、残りの半分はほとんどが漢族である。

トルファンの観光スポットは、町からかなり離れていて、ツアーに参加しないと見られない所がほとんどだ。そのせいか町の中では、バス停についたとたんにツアーの客引きにつきまとわられた。しかし、一日ツアーで観光した旅行者の話を聞いたらあまり見ても面白そうではなかったので、ツアーでの観光はやめにした。トルファンで一番楽しかったのは、徒歩で(なぜか貸し自転車の値段がむちゃくちゃ高い)町の外まで出て、ブドウ畑やウイグル人の集落の中を探索した事だった。

駅のある大河沿からトルファンの町へのバスから、砂漠の中をひたすら走る列車がみえた。この辺りの砂漠性気候は厳しく、日中は気絶しそうな暑さである。また、大雨が降ると道路が流されてしまう。
トルファンの名物は葡萄。オアシスのあちこちでブドウ畑が見られる。市場では一キロ2元で売っている。ホテルや道端のカフェにも、葡萄棚がたくさんあり、葡萄棚の日陰に座りのんびりすると、灼熱地獄の中での天国を味わえる。
そしてトルファンでは、干し葡萄も名物。このような昔ながらの葡萄干し製法で作られる。
西に行くにつれてイスラム教色がだんだんと濃くなっていく。

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